自分との約束
今回の課題は「自分との約束」です。
メンタルタフネスが話題になるとまず間違いなく出てくる言葉が「自信」です。
「自信が無い」
「もっと自信を持たないと」
「自信が無くなる」
・・・・
「自信」に関する様々な言葉がありますし、そんな会話にもなると思います。
確かに自信はとても大切な物です。
強いメンタルタフネスを身に付けたプレーヤーは自信に満ち溢れています。
ですが、そもそも自信とは何なのでしょう。
どうすれば、自信が持てるようになるのでしょう。
自信は「自らを信じる」と書きます。
つまり、この言葉通りに受け取るなら、自信がある人は「自分を信じる事が出来ている」そして、逆に自信が無い人は「自分を信じる事が出来ていない」
という事になります。
では、自分を信じるとはどういう事か?
そもそも信じるとはどういう事か?
これは「疑いがない状態」の事です。
つまり、自信とは「自分を疑わない状態」と言えるわけです。
逆に言えば、自分を疑っている状態では「いくら自信を持とうにも持てない」という事になるわけですね。
さて、それではどうすれば、自分を疑わない状態になれるか?
実はとてもシンプルです。
例えば、地球上では「物は上から下に落ちる」
この事をあなたは信じていると思います。
では、なぜ、あなたはそれを信じているのでしょう?
答えは簡単です。
「物は上から下に落ちる」と言う経験を数知れず体験しているからです。
ただの一度も下に落ちなかった事は無かったはずです。
つまり「信じる=疑わない=いつも同じ」という事が言えるわけです。
もし、仮に一度でも、上から下に落ちなかった事があったとしたら?
「物は上から下に落ちる」と言われても信じられなくなりますよね。
「そんな事はない、上から下に落ちない時もある」
「今回はどっちかは分からない」と疑う気持ちが出てくる事はとても自然な事です。
さて、話を元に戻します。
実は自分に対しても全く同じ事が言えます。
自分を信じる為には自分への疑いを無くすことが必要になります。
では、自分への疑いを無くすとはどういう事か?
それは「自分との約束を守る」と言う事です。
あなたの身の回りの人を思い浮かべてください。
信用できる人、信用できない人に分ける事が出来るでしょう。
では、なぜ?その人は信用できるのでしょう?
逆になぜ?その人は信用できないのでしょう?
そこに「約束」が関係している事が分かると思います。
簡単に言えば。
「いつも約束を守る人=信用できる」
「約束を守らない人=信用できない」
こういう図式が成り立っているのです。
つまり、いつも同じように約束を守る人が信用できるのは同じように約束を守ってくれる事で、疑いがどんどん消えていくからです。
では、これを他人ではなく、自分に置き換えてみましょう。
もし、仮に自分に対する約束をいつも守る事が出来れば?
自分自身に対する疑いがだんだん無くなるのはわかるでしょうか。
逆に自分で決めた約束が守れないとしましょう。
そうすると自分を疑うようになります。
それは、同時に「自信が無くなる」のと同じ状態と言うわけです。
メンタルタフネスの為には自信はとても大切な物です。
ですが、それは頭や心で思い願っても、手に入る物ではありません。
自らを信じる事が出来るように、必要な体験を繰り返す必要があります。
今回のトレーニングはその為のトレーニングとなります。
トレーニング方法
今回のトレーニングは「自分との約束」です。
これからの30日間、自分との約束を必ず守る事をトレーニングします。
トレーニング自体はとてもシンプルです。
「自分と交わした約束を必ず実行していく」
ただそれだけです。
「自分との約束」とは課題です。
何でも構いません。
何か課題を決めて、その課題を確実に実行していきます。
自分が決めた課題を忘れる事なく確実に実行する事で「自分が決めた事は必ず実行する」と言う実績を積み重ねます。
これが「自分との約束を守る」と言う事です。
決めた課題を確実に実行していると、段々自分を疑わなくなります。
自分自身で「自分は決めた課題は必ず実行出来る人間」と認識し始めるからです。
この方法の最も優れたところは実体験を伴う事です。
これは頭の中で「自信を持とう」と努力するのとは全く次元の違う事です。
「自信が持ちたい」と願う人の多くがいつまでも自信が持てない一番大きな理由は実体験が伴っていない事です。
気持ちや心、頭でいくら「自信を持とう」と努力しても自信を持つ事は出来ません。
いくら「信じて欲しい」と言葉で懇願されても、行動が伴わない人を信じる事が出来ないのと同じですね。
具体的トレーニング方法
1週間に一つの課題をご自身で決めてください。
1週間の間、必ず、この課題を実行するようにします。
ちなみに、課題は難しい事にしないでください。
必ず、実行できる簡単な物に決める事が重要です。
例えば。
「家を出る時は右足から靴を履く」
「脱いだ服は必ず、洗濯機に入れる」
「必ず、予定の時間よりも5分早く家を出る」
・・・・・
とにかく、どんな事でも構いません。
必ず実行できる課題にするようにします。
このトレーニングの目的は難しい課題に挑戦する事ではありません。
「決めた事を実行し続ける」と言う結果を出す事です。
ですから、課題の内容自体は何でも構わないのです。
とにかく「実行し続ける事」それ自体が大切になります。
これが今回のトレーニングです。