人はどうしてテニスが上達するスピードが違うのだろう?
テニスは同じ時間、同じ練習をしても必ず、人によって上達するスピードが違います。
ある人には直ぐに出来る事でも、ある人には中々出来ない事がたくさんあります。
私はテニスコーチを始めて、すぐにこの事を強く疑問に思いました。
「なぜ?人によって上達するスピードが変わってしまうのか?」
いかがでしょう?
あなたは不思議に思われませんか?
私にはこの事が不思議で不思議でたまらなかったのです。
それから、私のこの疑問を解消する研究が始まりました。
ところが、この疑問は中々解消する事は出来ませんでした。
この疑問を解消する本質的な理由や仕組みを見つける事が出来なかったのです。
例えば、テニスコーチに質問すると。
「経験値の違いだから。。」
「運動神経の問題だから。。」
「年齢が関係するから。。」
「性別が関係するから。。」
このように常識的な答えしか返ってきません。
技術書について調べてみても、理想の技術については詳細に紹介されていますが、根本的な部分には全く触れられていません。
また、色々なセミナーや講演会、勉強会に参加してもやはり同様です。
つまり、テニス界にはこの疑問を解消する答えはなかったのです。
いや、テニス界だけではなく、スポーツ界と言っても良いでしょう。
ところが、そんなある日、私は偶然にも大脳生理学を勉強する機会が巡ってきたのです。
その時の感動は今でもはっきりと覚えています。
とにかく、私が今まで疑問に思っていた事が、次から次へと解決していくのです。
脳の仕組みはコート上で起こっている様々な問題にはちゃんと理由がある事を教えてくれました。
私が感じていた疑問の全てが繋がった瞬間です。
私は大脳生理学を学ぶ事で「なるほど、これが原因で上達には差が出来るんだ」と確信が持てたのです。
それから大脳生理学を実際にオンコートで指導に活かす為の研究が始まりました。
私は医学の専門家ではありません。
テニスコーチです。
いくら理論的に体系化されている大脳生理学であっても、実際にテニスプレーヤーが上達しなければ全く意味がありません。
その為には、従来の練習方法とは全く方法を創意工夫する必要がありました。
「脳に備わっている本来の能力を活かすにはどんな練習が必要なのか?」
私はこの問題を解決する為の研究と実践を10年以上、繰り返しました。
そうして、体系化されたのが「Feeling Tennis(フィーリングテニス)」です。
もちろん、この研究に終わりはありません。
今もその研究は続いています。