打ち方なんて、練習しないほうが急激に上達します
こんにちは。
フィーリングテニスの戸村です。
テニスの指導を受けると、「理に適った正しいフォームや最新の打ち方を身につける事が必要」
「フォームを良くしないと上手くなれない」
こんな話しを良く聞くと思います。
一般的には正しいフォームを身につける事が上達への早道だと考えられていますよね。
でも、実はこれ、大きな勘違いです。
正しいフォームを身につける練習をいくら繰り返しても、テニスは全くと言って良いほど上達できないんです。
今回はこの間違いについてお話しさせていただきます。
テニスのフォームとボールのコントロールは関係が無いという事実
テニスの練習と言えば「正しいフォームを身につける事」「問題のある動きを直す事」
こんな風に思われていると思います。
実際、テニススクールで習っても、動画やDVD、技術書なんかを見ても。
「ラケットはこう使う」
「腕はこうやって振る」
「手首の角度はここが重要」
「股関節の動きはこう」
「クロスに打つ時は打点はこのへんでこんなイメージで」
こんな情報が満載です。
そして、それを参考に自分のフォームを直したり、また、正しいフォームを覚えるように練習すると思います。
でも、実はこんな練習を繰り返しても上達しないんです。
と言うより、むしろ、場合によっては下手になります。
「正しいフォームを習って下手になる??そんなはずはないだろう・・」と思いますか?
でも、本当の話です。
「スクールで習う前に自由にプレーしていた方が上手く打てていた」
「色々習うと難しくなって、余計にボールが打ちにくくなった」
実際にこんな方は実は非常に多いんです。
では、「なぜ、正しいフォームを練習しても上達しないのか」という根本的な勘違いを解消するためのお話しをしたいと思います。
実はテニスのフォームとボールのコントロールは関係が無いんです。
簡単に言えば、どんなフォームでもボールはコントロールできると言う事です。
でも、一般的には。
「アウトするのはフォームに問題がある」
「ネットするのはフォームに問題がある」
「トップスピンが打てないのはフォームに問題がある」
「ボレーが上手く打てないのはフォームに問題がある」
・・・・・・・
こんな風に思われていますよね。
でも、本当は違います。
ボールのコントロールは物理です。
ボールの行方は3つの物理的条件で決まります。
1.ボールに与えるエネルギー
2.ボールが飛んで行く軌道
3.ボールに与えられた回転の質
この3つがボールのコントロールを決定します。
では、この3つの条件をそれぞれ解説します。
1.ボールに与えるエネルギーが大きいと距離は長くなります。
2.インパクト後、45度の角度で飛び出す時、ボールの距離が一番長くなります。
「45度よりも角度が狭まる」または「45度以上に角度が広がる」と距離が段々短くなります。
3.トップスピンがかかると距離が短くなり、スライスがかかると距離が長くなります。
以上がボールが飛んで行く距離を決定する条件です。
これ以外にボールの距離を変える条件はありません。
つまり、言い換えれば、どんな方法であっても、この条件が同じであれば、ボールのコントロールは安定するという事です。
例えば、ボールが自分が狙った位置よりも大きく飛びすぎてしまった場合。
「ラケットの振り方が悪かった」
「打点が悪かった」
「ラケット面が狂った」
「体重の移動が悪かった」
・・・・
こんな風に言われますよね。
でも、本当は違います。
1.与えるエネルギーが大きすぎたのか?
2.インパクト後、飛び出す軌道が45度に近かったのか?
3.回転数、または回転の質が合わなかったのか?
これがボールが飛び過ぎた理由です。
では、どうすれば、ボールを狙った位置にコントロール出来るか?
1.与えるエネルギーを小さくする
2.飛んで行く軌道をもっと上に上げる(低くするとネットミスをする)
3.回転数、回転の質を調整する
この3つの条件のバランスを取る事が練習するべき本来の目標です。
これが達成されるなら、振り方や打ち方はどんな方法でも構わないわけです。
方法論は無数にあります。
これが「そもそもテニスのフォームとボールのコントロールは関係が無い」という理由です。
正しいフォームが一つなんて、非現実的な事を信じちゃ駄目ですよ
ところが、一般的には「フォームが良くなれば、テニスは上手くなる」と思われています。
また、実際にテニスコーチのほとんどがフォームを改善しようとしますしね。
でも、先ほども言ったようにボールのコントロールは物理です。
物理的条件さえ整えば、方法は何だって良いんです。
方法論は無数にあります。
だから、世界のトッププロ達は誰一人として同じようなフォームでボールを打っていないわけです。
そう考えると「一つの正しいフォームや理想の打ち方が存在する」なんて非現実的ですよね。
もし、あなたがこれから急激にテニスが上達したいなら、まずはこの非現実的な勘違いから抜け出してください。
この勘違いにハマっている限りはいくら練習しても上達するのは難しいです。
才能や努力の量なんて全く関係ないです。
上手くならない練習は誰がどれだけ繰り返したって上達する事は出来ないんです。
同じフォームで打とうとしても、同じボールが飛んでこない現実
ちなみに、もし、「正しいと言われる理想のフォーム」を身につけたとしましょう。
でも、実際にラリーや試合になったら、同じボールは飛んできません。
相手からは距離も違えば、高さもスピードも全く違うボールが飛んできます。
現実問題として、そのボールに対して、同じフォームで打ち続ける事が出来るでしょうか?
足を使って、移動していつも同じ打点にボールを呼び込むように努力しますか?
もし、そうなら。
「同じ打点に呼び込めた時は上手く打てる」
「同じ打点に呼び込めなかった時はミスをする」
こんなテニスになってしまいますが、これって可能でしょうか?
ちなみに私はこんな事が出来る自信はありません。
現実には自分よりも上手なプレーヤーはいろんな場所にいろんなボールを打ってきます。
だとしたら、いくら練習しても一生、自分よりも上手なプレーヤーに追いつく事が出来ない事になります。
いかがでしょう?
私はこれが現実だと思います。
私の生徒さん達が年齢に関係なく、急激に上達するのはフォームを練習しないからです。
ちなみに私は生徒さんにほとんどフォームや動きを指導しません。
それは何故か?
理由は簡単です。
「打ち方やフォームを指導しても上達しない」という事に気が付いたからです。
昔は私もフォームや打ち方を指導していました。
上達するには必要だと思っていましたし、より分かりやすく、身に付きやすく指導するのがテニスコーチの役割だと思っていたからです。
ですが、ある時、気づいたんです。
実はフォームや打ち方を練習しても生徒さんが中々上達しないという事に。
そして、大脳生理学に出会い、その気づきが間違っていない事がはっきりわかりました。
その結果、私は今、ほとんどフォームや打ち方は指導しません。
だからと言って、変な打ち方や個性的でユニークな打ち方になるわけじゃないですよ。
みんな、自然で綺麗なフォームを身につけていきます。
そして、老若男女、経験年数に関係なく、みんな急激に上達してくれます。
結局、テニスはフォームや打ち方を指導すると難しくなるだけで、中々上達しないんです。
それが、例え、最新の新しい技術や練習方法だったとしても、方法論を練習している事には違いないんです。
そんな事よりも他に練習するべき物があります。
それはボールを操る感覚です。
ここに特化して、ボールを知る為の正しい練習をすれば実はテニスは簡単です。
100回、200回程度のラリーなら、30分もあれば、誰でも出来てしまうんです。
これが現実です。
なので、「フォームや打ち方を練習したら本当に上達するのか?」を一度考えてみてください。
今とは違う方法を選択した方が、良いかもしれませんよ。
フォームを教える指導がそもそも間違っているんです。
とても大切な事なので、もう一度お話ししますが、私はそもそもフォームや打ち方を教える指導が間違っていると思っています。
理由は簡単です。
上達する速度が非常に遅いからです。
では、なぜ、テニスコーチはみんなフォームや打ち方を指導するのか?
理由は「フォームや打ち方以外の指導の仕方を知らない」からです。
フォームや打ち方を指導する以外の方法を知らなければ、「フォームや打ち方を指導する事がどれだけ上達が遅い事なのか」を知る事が出来ませんよね。
確かに正しいコツを分かりやすく、伝え、練習すれば、多少は上達するでしょう。
ですが、大した違いはありません。
30分でラリーが100回も200回も安定して狙った所に打てるようになるなんて事は起こりません。
ちなみに私は両方を知っています。
フォームや打ち方を指導する方法。
そして、フォームや打ち方を指導しない方法。
比べれば、その違いは歴然です。
だから、フォームや打ち方を指導する方法を選択しないだけです。
ですが、感覚を身につける指導方法を知らないコーチはフォームや打ち方を指導するしか方法がないんです。
ですから、その中でどんな伝え方をしたら、分かりやすいか?
どこを直せば、上手く打てるようになるか?
こんな事を真剣に考えるわけです。
それは以前の私も同じでしたから、よく分かるんです。
でも、それって大した違いじゃありません。
フォームや打ち方を指導している限りは、急激に上達する事はありません。
丁寧に説明されれば、生徒さんは頭では理解しますし、出来そうな気がします。
そして、分かりやすく説明してくれるコーチは「あのコーチは分かりやすくて、良いよ」て事になります。
でも、現実は「頭では分かるが、実際には中々出来ない・・」
こんな感じになります。
ところが、ボールの距離や回転、速度、伸び、こういう物を知る練習をすれば、テニスは誰もが驚くほど簡単に上達します。
年齢なんて、関係ありません。
40歳を過ぎても、いくらでも上達する事が出来るんです。
これが現実です。
テニスはボールを操って相手と競うスポーツです。
私は仕事柄、いろんな方が指導している現場や動画やDVDなどを出来るだけチェックするようにしています。
ですが、そのほとんどは方法論を紹介し、身につけるよう指導する物です。
それがフォームや打ち方や配球、展開の方法だったりします。
ですが、方法論は無数にあります。
一つの決まった理想的な方法論なんて存在しません。
方法論は状況に応じて使いこなすから、有効に働くんです。
にも関わらず、一つを覚え、身につけようとするから矛盾が起こって、結局、努力が空回りする事になります。
テニスは方法論を練習しても上達しません。
テニスはボールを操って、相手と競うスポーツです。
ですから、実はテニスが上達する方法はとてもシンプルです。
それは、テニスボールを知り、相手を知る事です。
これが最も簡単に速くテニスが上達する方法です。
方法論を練習するから難しくなるんです。
少し乱暴に言えば、ボールの打ち方なんて、どうだっていいんです。
自分が打ちたい場所に打ちたいボールが打てれば。
その為にはボールの距離、回転、速度、伸び、なんかを知る事です。
これが分かれば、ボールを操る事が出来ます。
打ち方やフォームは必要ないです。
打てば、勝手に打ちたいボールが飛んで行くようになりますから。
でも、だから言って、変なフォームには絶対にならないですよ。
私の生徒さん達はみんなスムーズでとても自然なフォームを身につけていきます。
ボールを知る事が出来ると、ボールとの関係性が良くなります。
つまり、ボールを打つ打点の位置やタイミングなどが良くなると言う事です。
そうなれば、結果的に身体は自然と再現性の高い、理に適った自然な動きでボールを打ちます。
ですから、ボールを操る感覚を身につけながら、自然と良いフォームを身につけていくってわけです。
一般的には正しいフォームを身につける練習が上達の早道と思われています。
でも、テニスって正しいフォームや最新のフォームのお披露目会じゃありません。
ボールを操って相手と競うスポーツです。
「テニスの本質をもう一度、見直してみてはどうかな?」って私は思います。
フォームや打ち方の指導ではない方法に興味をお持ちの方はメルマガやレポートを読んでみてください。
ここでは紹介しきれない内容をまとめてあります。
もちろん、無料です。
自分で言うのもなんですが、かなり深い内容を紹介していますので、かなり役に立つと思います。