洞察力を磨く

今回の課題は「洞察力」です。

 

では、まず、言葉の意味を整理しておきましょう。

 

洞察力とは?
「物事の性質や原因を見極めたり推察したりするスキルや能力のこと」
このように解説されています。

 

さて、この洞察力がメンタルタフネスにどのように関わっているのか?
また、テニスにおいてはどんな影響を与えるのか?

 

人の集中力は自分の事を意識すると不安定になりやすく、自分以外の外部に集中すると安定しやすい傾向があります。

 

例えば、大切なプレゼンを行う時は誰もが緊張し、プレッシャーを感じる物です。
そんな時、自分に集中すると、どうしても、「上手くやろう」「失敗しないようにやろう」と言う意識が働きがちです。
ところが、自分ではなく、伝える内容だけに集中すると集中力が高まり、プレッシャーは軽減します。

 

また、テニスにおいては自分に集中すると「どのようにプレーするか?」が気になり、心配になります。
これがプレッシャーを増大させます。

 

ところが、自分ではなく、ボールに集中するとプレーの内容が気にならなくなり、プレッシャーが軽減されます。
このように人は自分に集中するとプレッシャーが増大し、自分以外の物に集中すると軽減する傾向があります。

 

では、洞察力は自分の事か?
それとも自分以外の物か?

 

洞察は自分以外の他人の本質を見極める事です。

 

その為に、洞察する事は集中力を高める事に繋がります
つまり、洞察力が磨かれる事でメンタルが安定し、強いメンタルタフネスを身につける効果が期待できるわけです。

 

されに洞察力には大きなメリットがあります。
それは洞察から得る気づきやヒントによって、自己防衛本能、つまりプレッシャーから解放される事です。

 

自己防衛本能は「分からない事」「知らない事」「不安な事」に対して働く本能です。
逆に言えば、分かってしまえば、安心し、自己防衛は働かなくなります。

 

未熟な事にはプレッシャーを感じやすく、慣れている物にはプレッシャーを感じにくいのはその為です。

 

では、洞察力によって、相手の事が分かってしまえば?
これはプレッシャーを軽減する事に繋がります。

 

逆に相手の考えている事が分からなければ?
これは不安を増大させ、プレッシャーも大きくなります。

 

つまり、洞察力にはメンタル的に二つの効果が期待できるわけです。
一つは外部に集中する事によるメンタルタフネスの安定と向上。
そしてもう一つは洞察力から得る気づきによるメンタルタフネスの安定と向上。

 

これが二つの効果です。

 

これは何もテニスに限った話ではありません。

 

例えば、プレゼント選び。
「このプレゼントで本当に喜んでくれるかなぁ・・」と不安になる事があるとします。

 

この時、プレゼントをする相手を徹底的に洞察するとどうなるか?
「なるほど、この人は今、これを望んでいるんだ!」とヒントを得る事が出来ます。

 

すると「プレゼント選び」のプレッシャーは軽減されるのは想像できるでしょうか?

 

もちろん、テニスにおいても同じです。

 

相手の事を徹底的に洞察し、相手の意図している事や考えている事が分かれば?
落ち着いて、事前にその対処が出来たり、逆に自分がその裏をかく事が出来ます。

 

洞察力から得るヒントのレベルが高ければ、高いほど、対応力が増します。
その為に、メンタルはより安定し、強い物になります。

 

つまり、メンタルタフネスと洞察力は直結しているとも言えるわけです。

 

また、違う角度から洞察力を見てみると。
洞察するには精神的に落ち着いた状態が必要です。

 

主観的で何かを期待している状態では客観的に洞察する事が出来ません。
その為に、「洞察しよう」とする事で自分を落ち着かせる効果も期待できるのです。

 

もちろん、緊張し、プレッシャーを感じているような状態で、冷静に洞察する事は簡単ではありません。
ですが、だからこそ、いついかなる時も高い洞察力を発揮できるように磨くわけです。

 

そうする事でだんだんと洞察力が磨かれ、それが強いメンタルタフネスに繋がります。

観察力と洞察力

洞察力と良く似た言葉に観察力という言葉があります。
この両者の違いは何でしょう?

 

観察力とは「注意深く物事を観て違いに気づく力」です。
洞察力とは「より本質に近い物に気付く力」です。

 

この両者には決定的に違う事があります。
それは視覚を「必要とするか?」
それとも「必要としないか?」

 

この違いです。

 

観察は基本的に視覚による情報です。
徹底的に観る事から得られる違いです。

 

それに対し、洞察は目に見えない物に気付く事です。
その為に、必ずしも視覚を必要としないのです。

 

もちろん、観察する事が洞察に繋がる事は多々ある事で「視覚を必要としない」と言っている訳ではありません。
ただ、洞察はより本質に近い物に気付く力です。
その為に、視覚だけでは辿り着く事が出来ないのです。

 

例えば、ある人が怒っていたとしましょう。
観察力を働かせると、その人が怒るとどのような言動を取るのか?
どんな傾向があるのか?
これは観察によって得る事が出来ます。
また、細かな言動の違いに気付く事を観察力が高いと言います。

 

では、洞察はどうか?
これは怒っている時の言動ではなく、「その人がなぜ怒っているのか?」
これに気付く力です。
その人が怒っている理由は姿形や言動を観察するだけでは知りえる事は出来ません。
そこには様々な要素が必要になります。

 

例えば。
過去のその人の傾向、一般的な傾向、自分との違い・・・
これらを想像力を働かせ、推測する事が必要になります。

 

洞察は本質を見抜く力です。
本質は目に見える事はありません。

 

目に見える物はあくまでも、外観であり、本質とは違う物です。

 

このように観察力と洞察力は全く次元の違う力なのです。

トレーニング方法

では、具体的に洞察力をトレーニングするポイントについてお話しします。

 

ポイントは二つです。
1.観察する
2.想像力を働かせる

 

まずはしっかりと観察してください。
そして、次に想像してください。

 

特に重要なのは想像する事です。

 

例えば、嬉しそうにしている人がいます。
その人はなぜ、喜んでいるのか?
想像力を膨らませ、様々なケースを想像します

 

何か、良い事があったのか?
それはどんな事か?

 

誰かに褒められたのか?
それは誰に褒められたのか?
なぜ、褒められると喜ぶのか?
・・・・

 

このように、直観的に感じ、想像力を膨らませるようにします。

 

正しい答えなど気にする事はありません。
ただ、想像すれば良いのです。

 

繰り返し、観察⇒想像する事でその量、質が高まります。
そして、その精度も高まってきます。

 

とにかく、数を繰り返すようにしましょう。

テニスにおけるトレーニング

テニスの練習においても基本的に同じです。
相手を観察⇒洞察します。

 

ただし、テニスの場合、プレー中に相手を観察する事は難しくなります。
何故なら、観察するべき対象はボールになるからです。

 

インプレー中はボールを観察しながら、視覚に頼らないで洞察する練習をします。
その為には直観力、想像力を必要とされます。

 

ここで注意する事は頭の中を「ボールを打つ事」に支配されない事です。
ボールの打ち方や打つコースなどに支配されてしまうと相手を感じる感性が著しく低下します。
これでは洞察力を磨く事が出来ません。

 

頭は「ボールを打つ事」に支配されないよう、ボールは身体に任せて打つ事が大切です。
この感覚の無いプレーヤーは相手に対する洞察力が中々伸びません。

 

いつも「ボールを打つ事」「ボールをコントロールする事」で一杯一杯だからです。
これでは、洞察力は遮断されたままです。

 

確かにボールを打つ事を意識しないと最初は不安かもしれません。
また、コントロールするのもままならないかもしれません。

 

ですが、早くここを通り過ぎる必要があります。
ボールを打つ事は身体に任せて、自分がするべき事、すなわち相手を洞察する事に取り組むべきです。

 

テニスではこの練習をして行きましょう。

 

難しく考える必要はありません。

 

ただ、相手に興味を持てば良いのです。

 

相手は「どんな事を考えているか?」
「どこを狙っているか?」
「どんな作戦を持っているか?」

 

こう言う物にアンテナ張ってください。

 

正しい答えなど分かりません。
ただ、そこに興味を持ち、アンテナを張るだけです。
後は、感じるまま自由にプレーしてください。

 

今回の課題はこんな感じです。
何か気になる事や分からない事があれば、下記まで、いつでも気楽ご質問ください。

 

mental@feel-tennis.net

 

それでは、今日から、30日楽しんでいきましょう!

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