忘れる力を磨く

今回の課題は「忘れる力」です。

 

一般的には「忘れる事」はあまり良いイメージが無いかもしれません。
「覚える事」が大切であり「忘れるのはいけない事」と言う常識があるからです。

 

ですが、実は集中力を高めるには「忘れる力」がとても重要になります。
また、強いメンタルタフネスを身に付けているプレーヤーは「忘れる力」を備えています。

 

例えば、以前、フェデラーのコーチであったポールアナコーンはフェデラーの忘れる力についてこんなコメントを残しています。

 

「ロジャーの最大の特徴はナダルのそれと全く同じだよ。ただし、二人は全く違う性格だけどね。
彼は良くも悪くもその瞬間の感情に流されない。
信じられないほど記憶が短いんだ。
一瞬前に何が起こったは関係ない。
ロジャーは信じられないような凄いショットを打つし、ミスもする。
でも、それを全く気にも留めない。
彼は感情に揺さぶられる事なく、ただ淡々と次のポイントをプレーする」

 

いかがですか?

 

彼はフェデラーの記憶が非常に短い事を絶賛しています。
この事から忘れる力がとても重要である事が分かると思います。

 

 

自分の身の回りでは必ずしても、良い事ばかりが起こるわけではありません。
良い事もあれば、悪い事もあります。

 

ですが、それぞれの出来事が頭に残っていては、それが雑念となり、集中力は低下します。

 

集中力が低下すると、知らない事や分からない事に対して、自己防衛本能が働きます。
そして、それはプレッシャーと言う形で自分を守ろうとします。

 

この状態が「メンタルが弱い」と言う状態です。

 

 

メンタルを強くするには、必要な時に集中力を高める事が上手になる必要があります。
その為には雑念を取り除く事が必要です。

 

そこで重要になるのが「忘れる力」です。
気になる事が頭に残っていたら、それは雑念になるからです。

 

とは言う物の、忘れようと思って、すぐに忘れられる物ではありません。
気になる物はやはり気になるのが普通です。

 

 

そこで、今回は気になる事を忘れる事を課題にします。

 

確かに気になる事はそう簡単に忘れられる物ではありません。
ですが、忘れるトレーニングをする事で記憶にとどめる時間が短くなり、だんだん忘れるのも上手になります。

 

それと共に気分転換が上手になり、集中力の乱れも小さくなります。

 

 

人間にとって、記憶はとても重要な物です。
テニスにおいても、記憶はパフォーマンスを支える源でもあります。

 

ですが、時と場合によって、記憶は厄介な重荷になります。

 

プレー中に起こった出来事を頭に留める事は、集中力を乱す雑念になるからです。
良い事であっても、悪い事であっても関係がありません。

 

良かったら、良かったで雑念になり、悪かったら悪かったで雑念になるのです。

 

 

ちなみに、プレーヤーは大まかに二人のタイプに分ける事が出来ます。

 

一人はプレー時間が長くなるにつれて、集中力が増していくタイプ。
そして、もう一人は時間が長くなるにつれて、集中力が低下していくタイプ。

 

前者は忘れるのが上手なプレーヤーで、後者は忘れるのが下手なプレーヤーです。

 

 

プレー時間が長くなるとそれだけ、色々な事が起きます。
それらの出来事が少しずつでも、頭に残っていくと?

 

「塵も積もれば山となる」ではありませんが、小さな気になる事がだんだん増えて、やがて、それは大きな雑念になり、集中力が低下します。

 

これを回避するには、良い事も悪い事も終わった出来事は頭に留めず、出来るだけ早く忘れる事です。

 

忘れる事が上手になれば、なるほど、集中力が低下せず、安定します。
これがメンタルタフネスに繋がるわけですね。

トレーニング方法

では、「忘れる力」の為の具体的なトレーニング方法をご紹介します。

 

ポイントは3つです。
1.気になっている出来事に気付く
2.深呼吸をする
3.目の前のするべき事に集中する

1.気になっている出来事に気付く

まず、大切な事は自分がその出来事を気にしている事に気付く事です。

 

本当にハマり込んでいる時は「自分がその事を気にしている事自体」に気付いていません。
自覚がないまま、その事ばかりに囚われています。

 

まず、この状態に気付く事。
これがとても重要です。

 

何か嫌な事があったら「それが後を引いていないか?」
いつも注意してください。

 

自分自身を注意深く観察していると自分がその事を気にしている事に気付けるようになっていきます。

2.深呼吸をする

自分が過去の出来事を気にしている事に気付いたら、まずは深呼吸を繰り返します。
自分の呼吸に集中し、何度も繰り返してください。

 

少なくても、深呼吸を繰り返しているこの瞬間は気になる事は忘れる事が出来ます。
また、状態をリセットする為のきっかけとしても深呼吸はとても効果的です。

3.目の前のするべき事に集中する

深呼吸を繰り返し、落ち着いたら、目の前のするべき事に集中します。
過去は過去、未来は未来。
それらの出来事は自分ではどうする事が出来ません。

 

自分が出来る事は唯一、「今」に集中する事です。
目の前のするべき事に集中しましょう。

 

 

以上の3点が今回のトレーニングのポイントです。
もちろん、このルーティンを実践したからと言って、すぐに忘れる事が出来るわけではありません。

 

ほとんどの場合、また、すぐに頭の中に気になる事が浮かんできます。
その事に気付いたら、また、1~3のルーティンを繰り返します。

 

これを繰り返すうちに「気になる事」に気付く事が上手になり、また、目の前のするべき事に集中するのも上手になります。
そうすると結果的に忘れる事が上手になります。

 

大切なポイントは「忘れよう」と努力しない事です。
「忘れよう」と意識すれば、するほど、逆にその事を忘れる事は出来ません。

 

「忘れよう」などと意識する必要はありません。
気付いたら、落ち着いて目の前のするべき事に集中すれば良いのです。

 

そうすれば、結果的に忘れている状態に入る事が出来ます。
これが今回のトレーニングのポイントです。

テニスでのトレーニング

基本的にテニスでのトレーニングも同じです。
良い結果も悪い結果も、気にせず、ひたすら、目の前のボールに集中するような練習を繰り返してください。

 

特に重要なのはインプレーとインプレーの合間です。
この時間は一般的にはプレーの反省と称賛に使われます。

 

悪い結果は反省し、良い結果は称賛すると思います。
これを止めるようにします。

 

そして、この時間を「忘れる時間」に使います。
具体的には深呼吸と次のプレーへの準備です。

 

どんな結果であれ、まずは深呼吸をし、心を落ち着けます。
そして、次のプレーの為にイメージを整え、集中力を高めます。
そして、次のプレーに入ります。

 

これを繰り返します。

 

プレーとプレーの合間はついつい反省と称賛に使ってしまいます。
まずは、その落とし穴にハマっている事に気付いてください。

 

そして、深呼吸、準備を繰り返し、ルーティンとして癖が付くようにします。

 

このルーティンが身に付くだけでもメンタルタフネスはかなり安定するようになります。

 

 

以上が今回のトレーニングのポイントになります。

 

何か気になる事や分からない事があれば、下記まで、いつでも気楽ご質問ください。

 

mental@feel-tennis.net

 

それでは、今日から、30日楽しんでいきましょう!

フィーリングテニス オンラインスクール

大脳生理学、古武術、心理学を活用したテニス上達法で、あなたの本当の能力を引き出してみませんか?
レッスン動画、オンラインセミナーを活用したオンラインスクールなので、いつでも、どこでも受講が可能です。 今なら、無料会員も募集中!

無料メルマガ「大脳生理学を応用したフィーリングテニス」

テニススクールやノウハウDVD、youtube動画では学べない大脳生理学を応用した最新テニス上達法
一般常識の真逆の上達法なら伸び悩んでいるあなたもグングン上達する事が可能です。
オンラインスクールの無料会員様を対象に無料メルマガ配信中!

無料レポート 「大脳生理学に学ぶ、テニスのメンタル」

ピンチに強く、チャンスを物にする強いメンタルタフネスは素質や才能ではありません。
トレーニング次第で誰もが身に着けれるスキルです。 そのトレーニングの為には日常生活での4つの習慣が効果的です。

 このエントリーをはてなブックマークに追加