イメージトレーニング【感情編】
今回の課題は前回に引き続き、「イメージトレーニング」です。
ただし、今回は「感情」に焦点を当ててトレーニングします。
感情は非常に大きなエネルギーです。
感情を上手く活用する事でイメージをより短期間に現実化する事が出来ます。
逆に感情が活用できないとイメージトレーニングの成果は低下します。
前回は「振る舞い」に注目し、振る舞いをコントロールするトレーニングでした。
その理由は振る舞いをコントロールする事で脳に矛盾を感じさせる為です。
脳は鮮明なイメージと現実を見極める事が出来ません。
鮮明なイメージは現実だと勘違いします。
この特性を活かしたのがイメージトレーニングです。
イメージトレーニングで最も重要なのはまず、脳に矛盾を感じさせる事です。
脳が矛盾を感じるからこそ、現実をイメージに合わせようとします。
脳が矛盾を感じていなければ、現実は現実のままです。
つまり、イメージトレーニングの成功の鍵は「どのように脳に矛盾を感じさせるか?」
ここにあります。
そこで必要なのが今回の課題である「感情」です。
例えば。
以前から、どうしても手に入れたかった物が手に入ったとしたら、あなたはどうなりますか?
きっと、大喜びして、嬉しさや楽しさの感情に満たされると思います。
では、逆に、どうしても手に入れたかった物が絶対に手に入らない事が分かった時はどうなるでしょう?
とても、悲しくて、喪失感に苛まれるでしょう。
つまり、人の感情は起こった出来事によって、大きく影響を受けると言う事です。
これはとても自然な事で、誰もがそうなります。
ただ、だからこそ、感情を上手く活用する事はイメージトレーニングを成功させるにはとても効果的なのです。
前回のイメージトレーニング【振る舞い編】の時に、イメージトレーニングの為には過去完了形でイメージする事が大切である事はお話ししました。
過去完了形でイメージする事で、脳に矛盾を感じさせる為です。
その為に「さも既に手に入ったかのように振る舞う」事が課題でした。
今回はこの状態に感情をプラスします。
先ほどもお話ししたように欲しかった物が手に入ったらとっても嬉しいですよね。
これは「手に入った」と言う事実によって想起した感情です。
ですが、イメージトレーニングでは、まだ手に入っていないのに「手に入った」時の感情を持つようにします。
つまり、感情の先取りです。
まぁ、簡単に言えば「手に入った時と同じように、喜んでください」って事です。
冷静に考えれば、とてもおかしな事です。
まだ、手に入ってもいないのに、入ったかのように喜ぶわけですから。
場合によっては「現実じゃないのにそんな事できないよ」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、そもそもイメージトレーニングとはそういう物です。
現実ではない状態をさも現実であるかのように演じる事、また演出する事。
だからこそ、脳は矛盾を感じますし、それがリアルであればあるほど、効果的なんです。
リアルさを追求すれば、そこに感情が非常に大切な事は容易に想像できると思います。
例えば、役者さんは常に現実じゃない世界を演じています。
その世界をリアルに表現するには感情が非常に大切ですよね。
一流の役者さんは感情表現が非常に上手です。
現実では無いのに喜怒哀楽を繊細に表現します。
だからこそ、見ている側はリアルに感じ、引き込まれていくんですよね。
イメージトレーニングもこれと非常に良く似ています。
自分の望む状態をリアルに演出する事です。
そうする事で、潜在意識が自然と現実をイメージに合わせてくれます。
その為に「今回は感情に注目しましょう」って事です。
具体的方法
今回の課題は「望む結果が手に入った時の感情を持つ事」です。
その為に「自分で感情を表現する事」です。
ただし、感情のコントロールは簡単ではありません。
人はモチベーションが高ければ高いほど、現実に影響を受けます。
特にネガティブな事が起これば、ショックも大きいです。
これをコントロールする事は簡単ではありません。
その為に、今回は2段階に分けて、課題に取り組んでほしいと思います。
まず、第一段階は「感情を観察する」
この段階では、感情を表現したり、コントロールしたりする必要はありません。
もちろん、抑える必要もありません。
ただ、自分の感情を観察してください。
自分はどんな時にどんな感情を持っているのか?
これを注意深く観察します。
感情のエネルギーはとても大きく、注意深く観察しないと簡単にその波に飲み込まれてしまいます。
感情の波に飲み込まれると、自分自身がその感情と一体化し、それに気付く事が出来ません。
例えば、怒っている人のほとんどが自分に怒りの感情が湧いている事に気付いていません。
その為に、自分を見失い、コントロールを失います。
まさに怒りの感情に飲み込まれているのです。
こうならない為には、注意深く、自分の感情を観察する事が必要です。
ただし、感情を抑えるのではありません。
感情を抑えようとすると別の大きなストレスが発生します。
湧いてくる感情は自然に任せていればOKです。
ただ、それを観察するだけです。
次の段階で、感情を表現する事にトライします。
もちろん、怒りや不安などのネガティブな感情を表現する必要はありません。
嬉しさ、楽しさ、喜び、多幸感・・・
自分の望みが手に入った時に感じる感情でいつも満たされるようにようにします。
イメージトレーニングを成功させるには、時間を上手く使う必要があります。
イメージトレーニングをしている特定の決まった時間だけ脳が矛盾を感じるよりも、脳が24時間、365日矛盾を感じている方がより早くイメージが現実化します。
その為に、出来るだけいつも自分の望みが手に入った時の感情で満たされるようにします。
ただし、一つだけ注意する事があります。
それは必ず、自分の望みが手に入ったイメージとセットにする事です。
望みを忘れ、ただ、感情だけをコントロールしようとするとストレスが発生します。
これは本末転倒です。
今回の課題は「感情をただコントロールする事」ではありません。
あくまでもイメージを現実化する事です。
イメージが現実化すれば、それに伴う感情が湧く事はとても自然な事です。
「それを先取りする」ただそれだけの事です。
それでは、これから30日間、楽しんでいきましょう。