イメージトレーニング【振る舞い編】
今回の課題は「イメージトレーニング【振る舞い編】」です。
一口にイメージトレーニングと言っても、その範疇は非常に広いです。
イメージを利用するトレーニングは全てイメージトレーニングと言えるからです。
例えば、前回の課題である「メンタルリハーサル」もイメージトレーニングの一つです。
とにかく、イメージを活用してトレーニングすれば、全てイメージトレーニングと言えるわけですね。
ちなみに、一般的にはイメージトレーニングと言われると何か特別な力を身につけるトレーニングのように思われがちです。
ですが、本当はそうではありません。
既に誰もが持っています。
ですから、本来は特別なトレーニングが必要な訳ではないんですね。
ただ、せっかくの力を「使っていない」または「間違っている」場合が非常に多いです。
理由はその使い方を学んだことが無いからです。
それは本当に勿体ない事です。
イメージ力は別にテニスだけではなく、人生のあらゆる場面で活用できますから。
この講座では、これからも角度を変えて、イメージ力の本来の使い方をお伝えします。
ぜひ、上手く活用してほしいと思います。
さて、それでは、本題です。
今回のテーマは「イメージトレーニング【振る舞い編】」です。
まず、結論から言います。
イメージ力を活用する時に最も大切な事は過去完了形でイメージする事。
これが最も重要なポイントです。
過去形、未来形、現在進行形では、いずれも上手く活用できません。
では、その理由をご説明していきます。
脳(潜在意識)は現実の世界とイメージの世界に矛盾を感じると、この矛盾を解消しようと働き始めます。
現実をイメージに合わせるか?
または、イメージを現実に合わせるか?
この二つの方法のどちらかを選択します。
いずれにしても「現実=イメージ」の状態に落ち着くように働いてくれます。
この働きを活用したのがイメージトレーニングです。
現実とは違う状態をイメージする事で、脳(潜在意識)はこの矛盾を解消しようと、現実をイメージに合わせるようにしてくれるわけです。
その為にイメージした状態を現実化する事が出来るんですね。
ただし、それには条件があります。
それは「現実 < イメージ」の状態である事です。
いくら頭の中でイメージしても、それはある一部分の限られた時間の事でしかありません。
それ以外が現実に影響されていたら、それは「現実 > イメージ」の状態になります。
それでは脳(潜在意識)は矛盾を感じませんし、現実をイメージに合わせる事はありません。
ところが、「現実 < イメージ」の状態が続くと、脳(潜在意識)はイメージの方に引っ張られるんです。
その為に、段々と現実がイメージに近づいていきます。
つまり、現実がイメージに引っ張られるか?
または、イメージが現実に引っ張られるか?
イメージトレーニングの成果はここで大きな差が生まれると言う事です。
もちろん、イメージした状態を現実化するには現実がイメージに引っ張られないとダメなんです。
そこで、必要になるのが過去完了形のイメージです。
理由は脳(潜在意識)が最も矛盾を感じるのは過去完了形のイメージだからです。
現在進行形:~している
未来形:~だろう
過去形:~した
過去完了形:既に~してしまった
ここで注意する事は「現在進行形、未来形のイメージでは脳が矛盾を感じない」と言う事です。
なぜなら「~している」「~だろう」の状態はまだ変化していないからです。
変化していないのなら、現実とイメージは同じ状態と言う事になります。
これでは脳(潜在意識)は矛盾を感じません。
ところが、過去形、過去完了形は違います。
特に過去完了形は既に変化が完了した状態です。
そうなると脳(潜在意識)は矛盾を感じ「急いで変化を完了させないと!」となるわけですね。
これがイメージトレーニングを過去完了形で行う理由です。
では、過去完了形でイメージするにはどうしたら良いか?
そこで必要になるのが、振る舞いです。
例えば。
食事について考えてみましょう。
朝から何も食べておらず、めちゃくちゃお腹が減っている状態。
こんな時はどんな振る舞いをするでしょう?
それに対して、美味しい食事を食べて、お腹いっぱいの状態。
こんな時はどんな振る舞いをするでしょう?
両者は全く違う振る舞いをするのはわかると思います。
つまり、人は状態が変わると振る舞いもそれにリンクして変わるんです。
これを利用すると脳(潜在意識)に矛盾を感じさせる事が出来ます。
まだ、現実はイメージした状態になっていないのに、既にイメージした状態になったかのように振る舞う・・・
すると脳(潜在意識)は「??何かおかしい」となるわけです。
そのままの振る舞いを続けていると、脳(潜在意識)はイメージに引っ張られ始めます。
そうなると、段々とイメージが現実化してくるんですね。
頭でイメージするのはある一時の事でしかありません。
ところが、振る舞いは違います。
振る舞いをコントロールすれば24時間、365日、脳に矛盾を感じさせることが出来ます。
これがイメージ力を上手く活用するには「振る舞い」がとても効果的な理由です。
具体的な方法
今回の課題は自分の振る舞いをコントロールする事です。
具体的には下記のように振る舞います。
「既に手に入ったかのように振る舞う」
「既に身に付いたかのように振る舞う」
これを実践し続けます。
ポイントは大きく二つあります。
・現実と振る舞いを分ける
・現実に引っ張られない
必要な事は脳(潜在意識)に矛盾を感じさせることです。
その為には現実と振る舞いがリンクしてはいけませんし、イメージが現実に引っ張られてもいけません。
例えば。
空腹なのに、お腹いっぱいのように振る舞う事。
これは考えてみれば、おかしな事です。
ですが「おかしい事=矛盾」だからこそ、イメージ力を活用できるんです。
現実に即した振る舞いでは、現実と振る舞いに矛盾がありません。
これでは、いつまでも、その現実のままです。
ですから、まず、現実と振る舞いを分ける事。
これが大きなポイントになります。
次のポイントは現実に引っ張られない事です。
いくら振る舞いを変えても、すぐにイメージが現実化するわけではありません。
その振る舞いを継続する必要があります。
その間、イメージが現実に引っ張られないようにする必要があります。
「現実 < イメージ」の状態を続けないといけません。
この二つが今回の課題のポイントです。
イメージ力は私達、人間に備わった素晴らしい力です。
上手く活用して、色んな願望を叶えましょう。