行動力を身につける
今回の課題は「行動力」です。
行動力がとても大切な事はもうご存知だと思います。
頭でどんな良い事をイメージしていても、実際に行動に移さなければ、何も変化が起こりません。
ところが「行動する事が大切である」と頭では分かっていても行動に移せない事は多々ある物です。
テニスは緊急の場面の連続です。
そして、瞬間の判断に瞬時に行動を起こす必要があります。
一瞬でも躊躇い、行動が遅れると、それがミスに繋がります。
テニスがレベルアップすれば、プレーのスピードが上がり、更に早い判断と行動が求められます。
逆に言えば、判断、行動の速度が上がらなければ、テニスのプレーのレベルも上がらないと言うわけです。
一般的にはボールを上手く扱えるようになれば、テニスは上達すると考えがちです。
でも、それは大きな勘違いです。
例えば、時速60㎞のボールで上手くラリーが出来るようになったからと言って、80㎞のボールでラリーが出来るか?
テクニック的に問題が無ければ、速さだけの違いですからすぐに対応できるように思うかもしれません。
でも、実際にはこれは簡単な事じゃありません。
と言うのは飛んでくるボールの速度に慣れるだけの問題ではないからです。
飛んでくるボールの速度が変わると、展開全ての速度が変わってしまいます。
仮に10回ラリーをする時間が10秒だとします。
このラリーよりも2倍の速度でラリーすると10回ラリーする時間は5秒になります。
速度が倍になりますから時間は半分と言うわけです。
ところが、この半分の時間にはボールを打つだけではなく、全ての時間が含まれます。
つまり、10秒で行っていた全てを5秒の間に詰め込む必要があるわけです。
何かを省いて時間を短縮するわけにはいかないんです。
と考えれば、「判断⇒行動」の時間も短縮されないとダメって事ですね。
時間の短縮と言うとどうしても、速く動く事、つまり行動の速度をイメージしがちです。
確かにその部分も必要です。
でも、それ以上に大切な事は判断から行動に移すまでの速度です。
この時間を短縮する事が非常に重要になります。
今回のトレーニングはこの部分のトレーニングになります。
行動力を高める為に
先ほどもお話ししたように、今回のトレーニングで重要な事は「判断⇒行動」
この部分を早める事です。
その為に必要な事は「直観、即、行動」です。
「何かが頭に浮かんだら、すぐにそれを行動に起こす」
これをトレーニングしていきましょう。
頭に何かが浮かんでも、それを後回しにする事は案外多い物です。
「後でやろう」
「今で無くても、良いか」
「落ち着いた時にやろう」
・・・・・
こんな事を考える事はありませんか?
このように後回しにする一番の原因は「思考」が含まれてしまう事です。
分かりやすく言えば「言い訳」と言っても良いかもしれません。
例えば、「後でやろう」の裏側には
「疲れているから」
「初めての事だから」
「良く分からないから」
「時間が無いから」
・・・・・
こう言う思考が浮かんでくるんですね。
それが行動を遅らせます。
日常的にこのような状態を繰り返すと。
「直観(イメージ)⇒思考(言い訳)⇒行動」
こう言う癖が付きます。
人間の脳は条件反射と言う癖を持ちます。
同じ事を繰り返すと、それが当たり前になってしまうのです。
この癖はテニスでは致命的です。
そこで、今回のトレーニングは直観と行動の間に「思考」を挟まないようにします。
もっと言えば「思考が浮かぶ前に行動してしまう」と言う事です。
これを繰り返す事で「直観、即、行動」の癖をつけるようにします。
感じたり、思ったり、イメージしたり・・・
何かが頭の中に浮かんだら、直観やイメージに従いすぐに行動します。
これを繰り返してほしいのです。
具体的トレーニング方法
日常生活
日常の生活でも頭に浮かんだ直観やイメージをすぐに行動するようにします。
「~しようかな?」
「~が必要だな」
「~した方が良いな」
こんな事が浮かんだら、後回しにしないで、すぐに行動するようにします。
今回のトレーニングで重要な事は「頭に浮かんだ直観やイメージと行動を即座に繋ぐ事」です。
頭に浮かんだ直観やイメージが「実現できるかどうか?」ではありません。
例えば、その作業は今する必要が無く、後でやっても何も問題が無いとします。
その場合、「作業が問題なく出来るかどうか?」が目的であれば、今すぐ行う必要がなくなります。
別の都合の良い時間ですれば良い訳です。
ですが、今回のトレーニングはそうではありません。
「出来るかどうか?」ではなく、「行動するタイミング」が重要になります。
「直観 ⇒ 行動」
このように直観やイメージと行動を繋げる事がポイントです。
後に回さず、感じたままにどんどん行動するようにしてください。
オンコートでの練習
テニスの練習における「直観⇒行動」は更に重要です。
どんなプレーをする時も、何も考えず、身体に任せて動くようにします。
ボールを打つ時も、ボールを追いかける時も感じたままに動きましょう。
ちなみに「感じたままに動く」と言う事は「動きが分からない」と言う事でもあります。
「何となく打つ」「何となく動く」「何となく追いかける」と言う感じです。
逆に自分の動きが自覚できていると言う事は
「直観 ⇒ 思考 ⇒ 行動」と言う回路でプレーしている事になります。
この回路を使った動きは非常に時間を必要とする動きであり、自分では速く動いているつもりでも、遅い動きになります。
これでは、上級者の動きを身につける事が出来ません。
それに対し、「直観 ⇒ 行動」の動きは、素早く動く事が出来ます。
ところが、この動きは不正確で再現性が低いです。
ただし、それは最初のうちだけで、「直観 ⇒ 行動」を繰り返していると段々と精度と再現性を身に付けていきます。
これが上級者の動きに繋がっていきます。
このようにオンコートの練習では「思考」が発生しないように「直観 ⇒ 行動」でプレーするように注意します。
今回の課題はこんな感じです。
何か気になる事や分からない事があれば、下記まで、いつでも気楽ご質問ください。
mental@feel-tennis.net
それでは、今日から、30日楽しんでいきましょう!