受容力

今回の課題は「受容力」
この力を高める事を課題にしましょう。

 

では、まず、そもそも受容とはどういう物か?
そして、その力がメンタルタフネスにどのように関わっているのか?
その概念についてお話しします。

 

受容とは「受け容れる」と書きます。
受け容れるとは、自分の価値観で評価、判断せずに、そのまま、ありのままを認める事です。
また「どれぐらい自分の価値観で評価、判断しないか?」がその力、つまり受容力と言う事になります。

 

受容力に優れた人は、身の回りで起こった出来事を自分の価値観で評価、判断する事がありません。
「そういう事もあるよね」と自然にそれを認めるので影響を受ける事がありません。

 

ところが、受容力に乏しい人は、様々な出来事に対して、自分の価値観で評価、判断します。
その為に、それを否定したり、阻害したり、または拒んだりします。

 

いずれにしても、
その出来事から少なからず影響を受けます。

 

例えば、テニスをしていると、様々な出来事が起こります。
自分にとって、良い事もあれば、悪い事もあります。

 

もちろん、プレーヤーは皆、自分にとって良い事がたくさん起こるよう努力します。
ですが、全ての出来事を自分が望む出来事にする事は絶対に不可能です。

 

両方のプレーヤーがそれぞれ努力するわけですから、必ず、良い事、悪い事の両方が起こります。
更に、その割合をコントロールする事も出来るわけがないのです。

 

ところが、受容力が低いプレーヤーはこの状態を勘違いします。
「自分が努力すれば、自分にとって、都合の良い事が増える」と思ってしまうわけです。

 

そして、自分にとって、都合の悪い事に対し、否定したり、拒んだりします。
また、それと同時に、その出来事を認めず、変えようとします。

 

ですが、これは非常に不味い事です。
そもそも、自分が努力すれば、自分にとって都合が良い事が増えるわけではないのです。

 

起こる出来事には「良い悪い」の性格を持ち合わせていません。
それを判断しているのは「自分の価値観」です。

 

ですから、自分の価値観を変えるしか「良い悪い」の性格を変える方法はないのです。

 

ところが、この事に気付けないと、無理に現実を変えようとする意識が働きます。
そうすると対象(テニスの場合はボール)に対する集中力を急激に失います。

 

これがメンタルタフネスに大きな影響を与えます。
そして、その結果、不要なプレッシャーを作り出します。

 

では、それに対し、受容力が高いプレーヤーはどうか?
例えば、がっかりするような不甲斐ないプレーをしたとします。

 

それでも、そのプレーに対して、評価、判断する事はありません。
「ただ、そんな出来事が起こっただけ」として、それを受け容れます。

 

つまり、その不甲斐ないプレーから影響を受ける事がないわけです。
影響を受けない為に、不要に集中力が下がる事がありません。

 

むしろ、時間が経つにつれて、集中力が上がっていきます。

 

もう、ご存知だと思いますが、集中力が高まれば、段々と「自分」と対象が同調し、「自分」が無くなります。
そうすると、結果や不安や期待が存在しない世界でプレーし始めます。

 

そして、「今」だけに存在するようになります。

 

この状態をゾーンまたはフロー状態と言い、プレッシャーとは無縁の非常に強いメンタルタフネスを発揮する状態です。
メンタルタフネスが強いプレーヤーはこの状態に入るのが上手です。

 

逆に言えば、メンタルが弱いプレーヤーはこの状態に入るのが下手です。
その理由の一つが受容力です。

 

起こった出来事に対し、自分の価値観で判断する癖があると、集中力を上げる事が出来ないからです。
ですから、受容力は集中力を高め、メンタルタフネスを鍛えるにはとても大切な力の一つなのです。

受容と我慢

受容力を高める時に注意する事は「我慢」と勘違いしない事です。
受容と我慢は根本的に全く違う状態なので、整理しておきましょう。

 

受容とはありのままを受け容れる、その為に評価、判断しない事がポイントです。
評価や判断がないから、それに影響を受ける事もありません。

 

ところが、表面上はその出来事に影響を受けないように振る舞っても、評価や判断が伴うと我慢になります。

 

一見、同じように見えても、両者は全く別の物です。
我慢はむしろ集中力を下げてしまいます。

 

ですから、目指すのは我慢ではなく、受容です。

 

ただし「我慢が全くダメ」と言うわけではありません。
受容力を高める過程で我慢が必要な時もあります。

 

我慢を経験する事で需要に気付く事は少なくないからです。

 

ただし、我慢を継続する事は非常に大きなストレスを溜めるのも事実です。
その為に、我慢している場合は上手くガス抜きをする事が重要になります。

 

方法の一つは自分が我慢していると自覚する事です。
我慢している事が分かっていれば、適度に吐き出す事も出来ます。

 

ですが、受容と我慢の区別が分からないと、受容しているつもりで我慢を続けてしまいます。
これは望む物ではありません。

 

あくまでも、目指す状態はありのままに受け入れる事であり、評価、判断をしない事です。
ここに受容と我慢が全く違う理由があります。

具体的トレーニング方法

今回の課題は特定のトレーニング方法があるわけではありません。
日々の生活の中で、起こった出来事に対して、評価、判断しない事を意識します。

 

ある意味、抽象的なトレーニングなので、実践的でないトレーニングになる可能性があります。
その為に、出来るだけ目的意識を明確に持ってほしいと思います。

 

テニスに限らず、仕事や家庭など、様々な状況で、受け容れがたい出来事が起こると思います。
そんな時は大概、怒りや疑問、不信感などの感情を伴います。

 

逆に言えば、これらの感情が発生している時は「受容できていない」時と言えます。
今回のトレーニングはその時がチャンスです。

 

その出来事に対して「自分の価値観」と言うフィルターを通して見ていないか?
これを自問自答してみてください。

 

ちなみに「自分の価値観」には「常識」も含まれているので注意しましょう。

 

「普通はこう」
「常識はこう」
・・・

 

このような評価、判断は受容とは反対の状態です。
その為に、我慢に繋がります。

 

いずれにしても、怒り、疑問、不信感などの感情が湧いた時、受容力を高めるチャンスです。
それらの感情の裏側には必ず、何らかの評価や判断が含まれています。

 

そして、それらの評価や判断は自分の価値観から生まれる物です。
自分の価値観から切り離して、その出来事を観察しましょう。

 

自分の価値観がどうであれ、世の中にはそんな事実も存在するのです。
理屈抜きにその事実を認める事が受容力を高める事に繋がります。

 

今回の課題はそんなトレーニングです。
では、これから30日、楽しみながら進めていきましょう。

 

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