自律神経を整える

さて、今回がメンタルトレーニングプログラムの最後の課題となります。
最後の課題は「自律神経を整える」です。

 

常々お話ししていますが、メンタルタフネスは精神力などの心の強さではありません。
それらは、ある一面から見た一つの現象に過ぎません。

 

メンタルタフネスで最も大切な物は集中力です。
人は集中力が高まると自然と強いメンタルタフネスを発揮するように出来ています。

 

つまり、簡単に言えば、メンタルが強い人は集中力の使い方が上手で、メンタルが弱い人は集中力の使い方が下手と言えるわけです。

 

さて、そこで今回の課題です。
実は集中力は生理状態ととても密接に結びついています。
どんなに集中したくても、生理状態が悪いと集中力を高める事が出来ません。

 

具体的には自律神経のバランスが整っていると集中しやすく、自律神経のバランスが乱れていると集中しにくくなります。

 

例えば。
自分では「ポジティブに考えよう」「前向きに進もう」「リラックスしよう」と思っていても、緊張したり、不安になったり、身体が硬くなったりする事があると思います。
これは「自律神経のバランスが原因である事が多々ある」言う事です。

 

人は頭の意識よりも身体の意識のほうが影響が大きく、必ず優先されます。
その為に、いくら頭で「集中しよう」と思っても、身体がその条件を満たしていないと、集中できないと言う事なのです。

 

人は往々にして、頭の意識で身体をコントロールできると考えがちです。
ですが、本当は違います。

 

気持ちや考えなどの自分の意志力よりも身体の生理状態の方が優先されます。
つまり、自律神経のバランスは集中力を支える土台のような物なのです。

 

その為に、自律神経のバランスが整い始めると自然と集中力も高まります。

 

今回はこの自律神経のバランスを整える事を課題にしたいと思います。

自律神経とホメオスタシス

人間にはホメオスタシスと言う機能が備わっています。
日本語では「生体恒常性」と言いますが、身体をいつも健康な状態に保とうと言う働きです。

 

人はこの働きのおかげで細胞を始め、内臓などの身体の全ての機能が微妙なバランスを保ちながら、一定の状態を維持する事が出来ます。

 

この働きの中心となる仕組みが自律神経です。
自律神経は交感神経と副交感神経の二つの神経から成り立っています。

 

交感神経は興奮系の神経で、基本的にエネルギーを消費する神経です。
この神経のおかげで血圧を上昇し、全身に血流を流します。
その結果、身体を動かす事が出来ます。
また、この働きはストレスに対応している働きでもあります。

 

副交感神経はリラックス系の神経で基本的にエネルギーを蓄積する神経です。
この神経の働きで消化吸収が高まり、循環器系が抑制され、エネルギーが蓄積されます。
また、交感神経が対応しているストレスを解消するのも副交感神経の働きです。

 

この二つの神経は「どちらが良くて、どちらが悪い」と言う物ではありません。
人が健康に活動するにはどちらもが必要で、二つの神経があるから、人は行動する事が出来るのです。
ただし、バランスを保つ事がとても重要です。

 

「興奮系、活動系の神経である交感神経ばかりが優位に働いても、リラックス系の神経である副交感神経ばかりが働いてもダメ」と言うわけです。

 

ただ、現代社会の一般的な傾向として、交感神経を優位に働かせている人が非常に多いのは間違いありません。
また、それが原因で集中力が高まらない人が非常に多いのも事実です。

 

簡単に言えば「ストレス状態」である為に「集中できない」状態に陥っていると言う事です。

 

これを解消するには副交感神経を優位に働かせるような習慣を日頃から持つ事です。
そうする事で知らず知らずのうちに溜めているストレスを解消する事が出来ます。

感情と自律神経

メンタルが弱いと言う人の特徴の一つがネガティブな感情です。

 

例えば。
「イライラする」
「ドキドキする」
「不安になる」
・・・

 

このような感情はテニスのプレーにはあまり適していません。
その多くの場合、パフォーマンスは低く、望む結果を得る事が出来ません。

 

一般的にはこういう感情は心の問題と考えられます。
もちろん、これらは心の働きの一つである事は間違いがありません。

 

ただ「自分がその感情を欲した為に湧いて出てきた」わけでは無い事がほとんどです。
もちろん、色々考えすぎて、そんな感情が出て来るケースもあります。

 

ですが、自分ではそんな感情は欲していないのに「何故だか、湧いてきてしまう」
こんな事も非常に多いです。

 

つまり、ネガティブな感情は心の働きではあるが、自分で望んでいる訳でないのです。

 

では、なぜ、そんな感情が湧いてしまうのか?
ここで大きな影響を与えるのが自律神経です。

 

実は自律神経と感情は密接に結びついていて「感情が湧くと自律神経が働き、自律神経が働くと感情が湧く」と言う相互関係にあるのです。

 

例えば。
交感神経が優位に働き過ぎると。
怒り、イライラ、恐れ、不安・・・
こう言う感情が自動的に湧いてきます。

 

逆に副交感神経が優位に働き過ぎると。
悲しさ、寂しさ、落ち込み・・・
こういう感情が自動的に湧いてきます。

 

このように自分が望んでもいないのに自動的に湧いてくる感情は自律神経のバランスの崩れから発生している可能性が非常に高いと言うわけです。

 

さて、話を元に戻しましょう。

 

では、テニスのプレー中に湧いてくるネガティブな感情はどうか?
実は自律神経の乱れが原因である可能性が高いのです。

 

もし、そうであるならば、自律神経のバランスを整える事で、勝手に湧いてくるネガティブな感情を抑える事が出来る可能性があります。
それはまた、強いメンタルタフネスとも繋がります。

 

自律神経のバランスとメンタルタフネスの関係をご理解いただけたでしょうか。

 

これが今回の課題の目的です。

 

それでは、これから交感神経のバランスを整える為のポイントについてメールをお送りしていきますので、日々の生活の中に取り入れて、集中力が高まるベース作りに取り組んでください。

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